オーセンテックの除鉄・除マンガン装置は、イオン交換樹脂を用いた「イオン交換方式」です。
この樹脂が起こすイオン交換反応により、 水に含まれる鉄分・マンガン分・硬度(Ca・Mg)成分を効率よく除去します。
処理水量に応じて、内臓のイオン交換樹脂に鉄・マンガン・硬度成分が吸着されます。その吸着した鉄・マンガン・硬度成分が飽和状態になると、ナトリウム反応自動再生機構によりろ材洗浄を行って除去能力を再生します。
これにより長期間安定した運転が可能となり処理されたきれいな水を安定供給します。
イオン交換を用いた軟水装置は塩素に一切使用しませんが、 再生時に再生用のボイラーソルトという塩が必要になります。
※塩素を用いませんので、滅菌機能はございません。
除鉄・除マンガン装置について
イオン交換方式で軟水化
再生について
再生とは、イオン交換樹脂が鉄・マンガン・硬度などを、吸着する前の状態に復元することを指します。 これは、イオン交換方式の装置(AT-WB700シリーズ・カスタムシリーズ)の全てに必要な装置内部の洗浄のことを指し、 吸着し取り込んだ含有成分を専用のボイラーソルト(ナトリウム)などの置換剤を吸入させ、鉄・マンガン・硬度成分を剥離させる作業です。
運転に際し、再生用の「ボイラーソルト」という塩の補充のみ必要となります。
※「再生」のサイクルは、水質によって変わります。
※ボイラーソルト以外の塩(粉砕塩や岩塩など)は使わないようにお願いします。装置のトラブルの原因となります。
除鉄・除マンガン装置のメリット
日常生活すべてを軟水化
オーセンテックの除鉄・除マンガン装置は、イオン交換方式を採用し、井戸水の除鉄・除マンガン、更に硬度成分を除去し、 軟水化までをこの装置1台で行うことが可能です。
これまでの蛇口に設置する方式と異なり、井戸と屋内配管の間に設置することで、 家中の水をすべて軟水化しますので、調理・お風呂・洗濯等、日常の水すべてに快適な軟水を提供します。
井戸水を完全利用
家庭の井戸水が高濃度鉄・マンガンにより、完全利用ができない場合や、 現在塩素を使用する酸化方式の除鉄・除マンガン装置をご利用の方などは、 弊社の装置を井戸ポンプと屋内配管の間に設置いただくことで、 塩素を使わずに井戸水が生活水すべてに安心してご利用いただけるようになります。 もちろん現在ご使用の除鉄・除マンガン装置は必要ありません。
イオン交換方式と接触酸化方式の違い
地下水の除鉄方法には、イオン交換樹脂を用いた”イオン交換方式”と、塩素を利用した”接触酸化方式”の2種類の処理方法があります。
イオン交換方式
イオン交換樹脂を用いた水処理装置の方式で、その特徴は、原水に含まれる陽イオンである「鉄・マンガン」を磁石が砂鉄を吸いつけるように含有成分を吸着して水処理を行います。また、同時に硬度成分まで除去ができますので、この装置で軟水化までが可能になります。
メリット
・高濃度でも、除鉄・除マンガンが可能。
・除鉄・除マンガンと軟水化がこの装置だけで可能。
・少量の水で、且つ短時間で再生が可能。
・塩素を使用しないため、腐食の心配がなく安全。
・省スペースで設置が可能。
・使用水量に見合った再生を行うため、ボイラーソルトを節約可能。
デメリット
・殺菌ができないため、必要があれば別途殺菌器が必要になります。
・酸化している鉄やマンガンは除去ができません。
接触酸化方式
原水中に含まれる鉄・マンガンなどに、次亜塩素酸ナトリウムなどの還元剤を注入し、 強制的に酸化物質化させ、それらを砂濾過器などの装置で濾過することで鉄・マンガンを除去する方法です。(濾材には、砂・セラミック粒・バーム・アンスラサイト等を用います)
メリット
・高濃度でも、除鉄・除マンガンが可能。
・塩素を使用するためそのまま殺菌が可能。
・安価な塩素で除鉄が可能。
デメリット
・2ppm以上の高濃度除鉄・除マンガンが困難。
・除鉄と軟水化が同時にできないので軟水器が別途必要となる。
・大量の処理水を必要とし、逆洗と再生に時間がかかる。
・高濃度の塩素を使うため、配管などに腐食が起こる。
・設備が大きく場所をとる。
・濾過器の保守のコストがかかる。
メンテナンスの必要性
除鉄・除マンガン軟水化装置であるAT-WB700とカスタム50には、鉄やマンガンを除去する「イオン交換樹脂」が入っています。 これは、日頃のボイラーソルト(塩)での再生に加えまして、年に1度の樹脂クリーニングや、 3~5年ごとに「イオン交換樹脂」自体を交換するオーバーホールを行っていただくことによって、より水処理効果を維持できます。
「イオン交換樹脂」は、原水中の鉄やマンガン・硬度成分を吸着して軟水にします。 樹脂のまわりが鉄・マンガン・硬度の吸着で一杯(飽和状態)になると、それ以上吸着できなかった鉄・マンガンがそのまま素通りしてしまい、 処理水であるのに未処理の状態になってしまうことがあります。
「再生」とは、この飽和状態になったイオン交換樹脂を、塩水(ナトリウムイオン)を流し込むことで、 樹脂が吸着した鉄・マンガンを洗い流し、再び鉄・マンガンを吸着できるようにリセットする作業です。 この作業は、日常定期的に行うように設定していますが、再生されても能力の改善が見られなくなる場合があります。
その際は、専用のクリーニング剤を使って樹脂をクリーニングし、処理能力を元に戻すことができます。 それでも処理能力が上がらない場合は、装置の内部に入っております樹脂自体を新しい樹脂に交換する 「オーバーホール」という作業でより長く快適に装置を使うことができます。
オーセンテックでは、WB700・カスタム50を購入していただいた方へ、メンテナンス案内を送付させていただいております。
地下水処理に関するお問い合わせについて
オーセンテックでは、地下水処理に関するお問い合わせの際に、水質検査データと現場情報をお伺いし、希望処理水量に応じた適正な装置や設備をご提案しています。また、装置設置後のランニングコストをご案内したうえで、購入をご検討いただいています。
ヒアリングシートをダウンロードして現場情報を入力いただきまして、水質データとともにメールやFAXでお送りください。